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2024.06.08 視神経の病気(緑内障)

緑内障になると失明する?

『緑内障になると失明する?』

これも外来で良くお受けする質問になります。

『すぐに失明することはありませんし、ほとんどの方は失明することはありません。』とお答えするようにしております。

『緑内障=失明』と考れるのは、おそらく緑内障がながらく、我が国の中途失明原因の第一位だからです。最新の2019年のデータでも緑内障は、失明原因の第一位で、約40%をしめて、前回調査より大幅に増えています。

これは厳然たる事実です。しかし、私も緑内障診療にたずさわって20年以上、のべ数千名の緑内障患者様をみてまいりましたが、失明した患者様の割合はけっして高くありません

そもそそも、失明という言葉の定義ですが。医学的、眼科的失明とは、視力零(光覚なし)光を感じることもできない状態、をいいます。それに対して、社会的失明とは、矯正視力0.1以下ぐらいに視力が大きく下がり、日常生活が困難になる状態をいいます。

今回は、社会的失明としてお話をすすめさせていただきます。

 

緑内障は、ご本人様が耐えられる範囲をこえて眼圧が上がり、(それ以外のいろいろな要因が加わって)視神経が傷んで視野がうしなわれていく病気です。

40歳以上の人口の5%以上の方が発症する、とても頻度の多い代表的な目の成人病です。

まず、視野が相当進行して、中心にかからないと、視力に影響を与えません。(中期から末期)

また、ほとんどの緑内障は、進行がゆっくりです。年単位でしか進みません。そして早期発見できて、点眼治療、レーザー治療、手術が適切におこなえれば、多くの患者様が一生涯失明することはありません。

 

ただ残念ながら、一部の進行性の緑内障は、治療をつくしても進行し、最悪、失明にいたるケースもあります。

ただそういった患者様は本当にわずかです。大学病院の緑内障外来に在籍していた時には、そういった患者様もある程度おられました。(ほかの病医院で難しくなり、紹介されて、重症例が集まる傾向がありますので)

それ以外の総合病院、こいけ眼科をふくむ医院では、失明された患者様は、ごくわずかです。

 

したがって、緑内障と診断を受けたからといって、失明を過度に恐れる必要はありません。しかし、定期的な通院、毎日の点眼はかならず続けられてください

毎日の継続が重要になり、何年間では、視野の程度に大きく差が出ます。

緑内障のことは眼科医におまかせいただき、通院以外の時間は、緑内障のことを忘れて、お仕事、趣味を存分にされてください。ストレスも、緑内障に良くないのです。

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当院では、緑内障を診療の柱に置いています。患者様の、病歴、病型、お仕事、経済的ご負担、趣味などを総合的に考えたオーダーメイド点眼治療をまずおこなっています。

残念ながら視野の進行がみられた場合、早期に最新のレーザー治療をおこなうことで、緑内障の視野障害のさらなるコントロールが可能です。

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