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2024.05.31 視神経の病気(緑内障)

緑内障とお仕事の関係

緑内障は、眼圧が上昇して、目の奥の視神経を傷害して、視野がゆっくりと、しかし確実に失われていく病気です。失明原因の第一位で、中高年の方の5%以上がかかる、もっとも重要で、身近な目の成人病です。

 

緑内障では、視野がゆっくりと狭くなっていくという特徴があります。

緑内障で失われた視野は、現在の医療ではとりもどすことはできません。点眼治療をおもにおこない、進行したら、レーザーや手術をおこないます。いずれの治療方法でも、視野を回復することはできず、進行予防、現状維持をめざすことになります。

年齢とともに増える性質があり、特に40歳以上では、17人にお一人が発症しますので、身近な病気になります。たとえば、クラス会を開いたとしたら、クラスに二人以上おられる計算になります。

働き盛りで発症することが多いのですが、初期は自覚症状がほとんどありません。

視野は最初から大きく欠けるわけではありません。また片目の視野障害が出ても、しばらく反対の目が補う性質がありますので、これも気づきを遅らせます。

また40台というと、お仕事、子育てで人生でももっともお忙しい年代にあたり、なかなか眼科受診をしにくいという事情もあります。(私もギリギリですが、40代ですのでわかります。)

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緑内障は視野が欠けていきますが、よくも悪くも、反対の目が補う働きをします。したがって、進行しても両目での見え方は長期間たもたれることがほとんどです。

ですので、すぐにお仕事を変更したり、やめたりする必要はありません。定期通院と点眼薬を毎日かかさず続けることだけしっかり守ってください

 

しかし、進行した緑内障では話は違います。残念ながら、点眼・レーザー・手術を受けられても、重症の緑内障では、完全に進行をおさえられず、視野障害がひろがってしまうことがあります。

以前投稿しましたように、普通免許は、相当進行しても更新できます。(大型・2種免許はハードルが高くなります。)

しかしながら、免許を保持できても、安全に運転することは難しいケースはあります。職業ドライバーは、ある程度進行したら、事故を起こされる前に、残念ではありますが、あきらめた方がよい場合もございます。

自衛隊、警察、消防関係の方でも、運転に関わる部署にお勤めであれば、人命にかかわる可能性もございますので、ある程度進行したら、部署変換が必要になると思います。

 

つぎに、デスクワークの方です。職業ドライバーの方より、かなり進行するまでお仕事は続けていただけると思います。

しかし、視野障害が下方にまで及ぶと、パソコン画面に常に白い影がさえぎるようになります。そうなると、首を動かしたり、姿勢を見えやすいように変えたりして、作業をする必要が出てきて、ミスにもつながると思いますので、支障がでてきます。

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さらに、工作作業や、手元の繊細なお仕事をされる方(医師、医療関係者もふくまれます。)の場合は、視野の影響をもっと受けやすくなりますので、早い段階で、お仕事に支障がでてくるでしょう。

(私もそうなったとしたら、患者様に影響が出てしまう前に、手術はあきらめます。)

 

このように緑内障が進行すると、様々な職業で、支障が出てきます。40代以上では転職のハードルが高くなりますので、進行する前に早期発見して、スムーズに治療を開始していただくことが重要になります。

大切なご家族、お仕事を守るためにも、年1回は直接眼科で検診を受けられて、緑内障予防されることを強くおすすめいたします。

当院では、緑内障診療に力をいれており、最新のレーザー治療の経験も豊富です。広島市内全体から、緑内障の患者様の治療をうけておりますので、ご遠慮なく相談にいらしてください。

 

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コンタクトレンズ未経験の患者様の処方は行っておりません。