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2021.04.17 その他

小児のブルーライトカット眼鏡には問題があります

スマートフォン、タブレットの普及にともない、ブルーライトカット眼鏡が最近ひろまりつつあります。

お子様のスマートフォン、ゲームの負担を考えられて、ブルーライトカット眼鏡をお子様に選ばれるケースもあるかと思います。

しかしながら、今回日本眼科学会等より公式に、小児のブルーライトカット眼鏡装用に対して否定するアナウンスが出されました。当院としても推奨できません。効果のエビデンスが十分でないことと、小児の場合、近視や心身の成長に逆に悪影響を及ぼす可能性があるためです。

以下、公式の発表分を転載させていただきます。

 

体内時計とブルーライトの関係についてはいくつかの論文があり、夜遅くまでデジタル端
末の強い光を浴びると、睡眠障害をきたす恐れが指摘されています。従って、夕方以降に
ブルーライトをカットすることには、一定の効果が見込まれる可能性はあります。しかしながら、その他の点はエビデンスに乏しく、いくつかの問題点があります。
①デジタル端末の液晶画面から発せられるブルーライトは、曇天や窓越しの自然光よりも少なく*1、網膜に障害を生じることはないレベルであり、いたずらにブルーライトを恐れる必要はないと報告されています*2。
②小児にとって太陽光は、心身の発育に好影響を与えるものです。なかでも十分な太陽光を浴びない場合、小児の近視進行のリスクが高まります*3。ブルーライトカット眼鏡の装用は、ブルーライトの曝露自体よりも有害である可能性が否定できません*4。
③最新の米国一流科学誌に掲載されたランダム化比較試験では、ブルーライトカット眼鏡には眼精疲労を軽減する効果が全くないと報告されています*5。
④体内時計を考慮した場合、就寝前ならともかく、日中にブルーライトカット眼鏡をあえて装用する有用性は根拠に欠けます。産業衛生分野では、日中の仕事は窓ぎわの明るい環境下で行うことが奨められています*6。
以上から、小児にブルーライトカット眼鏡の装用を推奨する根拠はなく、むしろブルーライトカット眼鏡装用は発育に悪影響を与えかねません。偏りのない情報と充分な科学的根拠に基づいて、小児の目の健康を守って頂くことを願います。

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