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2024.05.18 網膜の病気

飛蚊症はなくなる?

『飛蚊症はなくなる?』

これも外来でよくお受けする質問になります。これに対して『時間とともにゆっくり減っていきます』とお答えしています。

 

飛蚊症とは、何もないはずの空気中に見える浮遊物を総称していいます。言葉通り、虫や、さらに点、糸の形をしていることが多いですが、さまざまな形状があります。また色も黒であることが多いですが、やはり灰色、白色とさまざまな色をしています。
背景が明るく、均一な条件で感じやすくなりますので、青空や、室内の白い壁でよく自覚されます。

私も、40歳を過ぎたころから見えるようになりました。

飛蚊症は加齢とともに増えますが、安全なものと、病的なものにわかれます。

 

ほとんどが安全な生理的飛蚊症です。原因として目の内部の組織:卵の白みにあたる、硝子体というゼリーが汚れてきていることが原因です。
目を動かすと、眼球の内部を固まり状の汚れが動き、それを感じ取っているのです。

近視が強い方は、硝子体老化が早まりやすく、お若くしても飛蚊症を感じることがあります。

飛蚊症が出始めてもしばらく続きますが、時間とともにゆっくり減っていきます。これには二つ理由があります。一つ目は、脳が不要な情報を排除する働きがあり、飛蚊症を気になりにくくします、

二つ目は、飛蚊症の原因になる硝子体の汚れが、動いていき、光がとおる中心部;視軸を外れるとほとんど見えなくなります。

飛蚊症は時間とともに、減っていきますが、同時に再発性することもあります。硝子体の汚れは、眼内を動きますので、中心から外れて減っていたものが、中心に舞い戻ってきて、見えることもあるのです。

 

ですので、正確には、『1回1回の飛蚊症は時間とともに良くなるが、再発する可能性もあります。』ということになります。

 

生理的飛蚊症の具体的な治療は、レーザー手術(レーザービトレオライシス)と硝子体手術がありますが、保険適応でありませんので、非常に高額になりますし、長期の安全性は確認できておりません。また県内には対応している施設はありませんので、県外への紹介となってしまいます。

飛蚊症を気にされるお気持ちはよく分かりますが、時間経過で減っていくのを待たれる方が現実的で、幸せだと考えております。自分でもそうします。

 

ただし、飛蚊症が急に増えたり(数・頻度が)、形が変わったり、光が走る現象をともなったりすると要注意です。失明につながる可能性がある網膜剥離の疑いがあるためです。

その場合は、なるべく早く眼科を受診してください。網膜剥離を起こされていても、初期であればレーザー治療で短時間で、日帰りで治すことができます。

ただし、受診が遅れて進行してしまうと、入院や大掛かりな手術が必要になることがあります。

当院では、レーザー治療の豊富な実績があり、毎週のように手術をおこなっております。(手術件数は毎月当サイトで公表しております。)また失明にかかわる病気ですので、基本的には緊急手術で対応しております。(病状によっては、予約で別の日に設定させていただくことがあります。)

飛蚊症が気になる患者様はご遠慮なく相談にいらしてください。

 

 

 

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