お知らせ
2023.10.23 網膜の病気
網膜静脈閉塞症とは
網膜静脈閉塞症とは
<原因>
目の奥の網膜全体に網膜動脈、網膜静脈それぞれの血管が並んで走っています。高血圧・糖尿病・高脂血症など様々な生活習慣病では、血管に動脈硬化という変化が起きます。(高齢になると、病気がなくても動脈硬化は起こります。)
動脈硬化では言葉通り、網膜動脈が硬くなり、接している網膜静脈を圧迫します。すると網膜静脈の血流が悪くなって血栓ができ、せき止められてしまいます。これが網膜静脈閉塞症が起きる原因です。
病気の成り立ちは、脳梗塞や心筋梗塞と同じです。
網膜静脈閉塞症は、網膜静脈が詰まった部位によって、網膜中心静脈閉塞症と、網膜静脈分枝閉塞症にわかれます。
網膜中心静脈閉塞症は、眼球外部にある、一番太い静脈が詰まった状態です。眼球内部全体の血流が悪くなるため、視力や視野障害の程度が大きくなります。網膜静脈閉塞症の20%を占めます。
網膜中心静脈閉塞症は、血管の閉塞の度合いによって、さらに虚血型と非虚血型に分かれます。虚血型は血管閉塞の程度がつよく、合併症を起こしやすいため視力回復がとても難しくなります。
一方網膜静脈分枝閉塞症は、眼球に入って4本に枝分かれした網膜静脈の1本が詰まることで起きます。その静脈が栄養している網膜だけ障害するため、視力や視野への影響は限定的であることが多いです。網膜静脈閉塞症の残り80%を占めます。
<症状>
網膜静脈閉塞症では、血流が悪くなった網膜静脈から、血液や水の成分が網膜にしみ出るようになります。結果、網膜に出血を起こしたり、水ぶくれ(浮腫)を起こしたりします。
網膜中心静脈閉塞症では、網膜全体に多量の出血を起こし、網膜静脈分枝閉塞症では、詰まった網膜静脈から扇状に出血を起こします。出血や、浮腫のある部位は見えにくくなりますので、かすんだり、視野が欠けたり、視野が暗くなったりします。
実際に視力低下のおもな原因になるのは、網膜の中心の黄斑部の浮腫(黄斑浮腫)です。
<治療>
視力低下につながる黄斑浮腫に対しては、硝子体注射(抗VEGF療法)や、ステロイド注射をおこないます。
また、網膜静脈閉塞症を起こして時間がたつと、詰まった静脈に栄養されていた網膜は、酸素・栄養不足(虚血)の状態になります。そうすると、糖尿病網膜症と同じように新生血管が生えてきます。これが、硝子体出血・網膜剥離・緑内障など重篤な病気の原因となってしまいます。やはり新生血管の予防のためにレーザー治療が必要になることが多いです。
あわせて出血を予防する内服薬や、網膜の血流を良くする内服薬を処方することもあります。
また根本原因になっている高血圧・糖尿病・高脂血症のコントロールを、内科の先生と連携しておこなうことも重要になります。それらのリスクを高める喫煙をやめることも必要です。脳梗塞や心筋梗塞を起こすリスクも確実に高くなっているためです。
診療時間
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
午前 9:00〜 13:00 |
○ | ○※ | ○ | ○ | ○ | ○ | / |
午後 15:00〜 18:00 |
○ | / | ○ | ○ | ○ | / | / |
※火曜のみ受付12時まで。また月1回臨時休診がございます。電話でご確認ください。
眼鏡処方、コンタクトレンズ処方、オクルパッドの受付は終了30分前までとなります。
原則予約不要です。
(手術・特殊検査・ハードコンタクトレンズ処方は予約制です。)
緊急手術がある場合、診療時間を切り上げる場合がございます。
コンタクトレンズ未経験の患者様の処方は行っておりません。