昨日、広島駅のグランビアホテルで開催されました。広島県眼科医会総会に参加して参りました。

各役員の交代の報告の後、色覚異常について、女子医大の、緑内障とOCTについて、慈恵医大の先生から講演がありました。

色覚異常については、色覚異常の患者様の実際の見え方、描かれた絵などをお示しいただきました。

学校での色覚異常の検査は義務ではなく、希望者のみが対象となっています。以前より式色覚異常者に対する偏見はすくなってきており、就職での不利益も緩和されてきていることは大変喜ばしいことです。

しかし、現状でも、人命にかかわる輸送関係(交通、自衛隊・警察官の一部)では色覚異常であることで、受験資格を失ってしまうことがあるため、受験直前に判明してしまい、進路の大幅な変更をしなくてはならなくなるケースもあります。

したがって、ご血縁におられる場合、色の見え方が少しでもおかしいと感じられるようでしたら、検査を積極的にお受けになることをお勧めします。もちろん当院に直接ご相談にいらしてもかまいません。

緑内障については、前視野緑内障という、新しい疾患概念について詳細にご説明いただきました。

これは、現在、緑内障専門の眼科医でもっとも注目をあつめている分野です。

視野検査では正式な適応となる異常がないが、自覚できない初期の異常がはじまっており、それに一致した、眼底所見(乳頭出血や神経線維束欠損)、OCTでの神経線維の菲薄化をみとめる状態です。

この場合、緑内障薬を開始することで、緑内障の発症を遅らせれるということでした。

治療開始をこちらからはお勧めしますが、実際には、患者様と治療開始時期をご相談することになると思います。

1回で書ききれない内容ですので、また改めて投稿いたします。