お知らせ

2020.05.18 その他の病気

朝日新聞「両眼視メガネ」報道に学会抗議

4/18付け朝日新聞の斜視、弱視の小児に対する「両眼視メガネ」についての記事がございましたが、この内容に問題があるとして、日本弱視斜視学会、日本小児眼科学会、日本視能訓練士協会、日本眼科医会、日本眼科学会の5団体が抗議をおこないました。

斜視、弱視の診療は、眼鏡店ではなく、眼科専門医と視能訓練士が共同でおこなう必要があると思います。斜視、弱視のお子様の視力は正常に発達できていない場合があります。その場合、適切な時期に適切な眼鏡を装用していないと、永続する視力障害を残してしまうことがあり、将来的に入学や就職時のハンディキャップとなってしまう可能性があります。

臨界期(感受性期:10歳頃)をすぎてしまうと、弱視治療への反応が悪くなってしまいます。

検診などで斜視、弱視の可能性を指摘された場合は、眼科専門医を受診されてください。確定診断がついた場合には、年単位という長期間の訓練、検査が必要になりますので、常勤視能訓練士がいる施設で、信頼関係をきずいて、治療を継続されることをおすすめいたします。

以下、日本眼科医会より公表された原文となります。

過日の新聞報道注)で、「両眼視メガネ」という特殊な眼鏡が存在するかのように国民の皆様に誤解を与えかねない内容がございました。なかでも斜視や弱視で治療中のお子様をお持ちの保護者の方におかれましては、現在受けている治療にたいして不安に思われたことと思います。
日本弱視斜視学会、日本小児眼科学会、日本視能訓練士協会、日本眼科医会、日本眼科学会がこの眼鏡を推奨しているわけではないことを明らかにするとともに、正しい情報をご提供します。
1. 子どもの視力不良や、視力の左右差は、早急に治療が必要な目の病気の可能性があります。眼科での診断を受けることなく安易に眼鏡を作成することは、早期に発見すれば治療可能な疾患を見逃すおそれがあります。
2. 左右の眼で見ているものを組み合わせて両眼で見る能力を「両眼視機能」と言います。両眼視がうまくできない背景には、斜視や弱視がありますが、これらの診断・治療は医師が行う医療行為にあたり、他の職種の方は行うことができません。また、斜視や弱視の治療のための医師の処方に基づいて作成された9歳未満のお子さんの眼鏡は「治療用の医療器具」として医療保険の補助を受けることができます。
3. 子どもの視力検査、両眼視機能の検査、また斜視や弱視の治療としての視能訓練は国家資格である視能訓練士が医師の指示の下で眼科にて保険診療で行っています
4. 視力が良くても、文字を読んだり、書いたりすることが苦手な、いわゆる「読書障害」「書字障害」「よみかき困難」「学習障害」のお子さんは、眼の問題ではなく、見たものを意味のあるものに変換することが苦手です。しかし、このようなお子さんの中にも、斜視や屈折異常、調節障害のために眼鏡が必要なかたがおられます。 お子さんの視力や両眼視にご不安をお持ちの保護者の皆様におかれましては、眼科専門医を受診させていただきますようお願いします。

お知らせ一覧へ戻る

診療時間

診療時間 日・祝
午前 9:00〜
13:00
○※
午後 15:00〜
18:00

※火曜のみ受付12時まで。また月1回臨時休診がございます。電話でご確認ください。

眼鏡処方、コンタクトレンズ処方、オクルパッドの受付は終了30分前までとなります。

原則予約不要です。
(手術・特殊検査・ハードコンタクトレンズ処方は予約制です。)

緊急手術がある場合、診療時間を切り上げる場合がございます。

コンタクトレンズ未経験の患者様の処方は行っておりません。