今回、㈱千寿製薬のラニビズマブBSが、糖尿病黄斑浮腫に対しても適応を取得しました。

抗VEGF 薬『ルセンティス』のバイオシミラーになります。

バイオシミラーとは遺伝子組み換え技術や細胞培養技術をもちいて製造した、たんぱく質を有効成分とした、医薬品になります。先発薬剤と同等の薬効が証明された薬剤：後発品のようなものということになります。

薬価も安価に設定されておりますので、従来薬よりも負担なく治療ができます。

糖尿病黄斑浮腫は、眼底疾患の中でも、治療抵抗性の疾患となりますので、実際には、抗VEGF療法に、レーザーや、テノン嚢下注射(眼底観察、レーザーを完成するために白内障手術も)などを適宜組み合わせて治療を行うことになります。当院ではいずれにも対応できますので、総合的な治療が可能です。

ただし、これらの治療に抵抗し、硝子体手術を必要とする最重症例では連携病院をご紹介いたします。

これで適応疾患が、加齢黄斑変性・病的近視に加えて3つに広がったことになります。当院では、難治性の眼底疾患に対して、積極的に抗VEGF療法(硝子体注射)を毎月おこなっております。

眼底の正面図、増殖糖尿病網膜症です。黄斑浮腫に眼底出血・軟性白斑・硝子体出血をともなっています。

重症の黄斑浮腫です。黄斑部がふくれて光の感度を落とします。