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2021.12.06 水晶体の病気(白内障)

多焦点レンズの選び方 2021年冬

白内障手術で使用する眼内レンズですが、毎年新製品が発売されます。とくに老眼治療ができる多焦点レンズは、技術の進歩ともに、改良されたレンズが発売されていきます。また、そのデータも蓄積していきますので、レンズの選び方も変わっていくことになります。

2021年冬現在の、私の考えている多焦点眼内レンズの選び方についてまとめます。当院は、安全性・継続性を重視して、国内承認のレンズのみあつかっております。

 

まず、今年の春、連続焦点レンズ『シナジー』が発売されました。それまでは、3焦点レンズ『パンオプティクス』が圧倒的占有率でした。

それまでの2焦点レンズにくらべて中間距離までしっかり見えるのと、ハローグレアといった、夜間運転への悪影響もすくなくなったため、『パンオプティクス』が一挙に普及いたしました。

近春に、それに対抗する形で『シナジー』が登場しました。『パンオプティクス』を研究して開発されていますので、能力はかなり似ており、遠方・中間・近方の各距離の視力はほぼ同等と考えてよいです。

理論上の近方焦点が、『シナジー』が35cm  『パンオプティクス』が40cmですので、近方の見方を重視されるなら、『シナジー』がよいです。

ただし、『シナジー』はハローグレアが比較的強めですので、職業ドライバーや夜間運転が多い方にはおすすめしにくいです。

『シナジー』『パンオプティクス』はいずれも現状でベストの選択肢とかんがえています。

 

また、一世代前となりますが、『シンフォニー』も、選択肢のひとつです。中間から遠方まで連続的に見えることが特徴です。もともと近視がない方で、老眼鏡がのこることをいとわなければ、安価になりますので、良いと思います。

また、度数ずれが起こりそうな患者様、初期の緑内障・黄斑前膜をお持ちの患者様にもおすすめしやすいです。トラブルに対応しやすいレンズといえます。

また、当院で採用している、モノビジョン法(意図的に度数に左右差をつけて見える距離を伸ばす方法)では、老眼鏡をつかう頻度を減らすことができます。

『アクティブフォーカス』は『シンフォニー』と能力が近いです。見方の連続性で、『シンフォニー』のほうを評価しています。

 

2焦点レンズ:『テクニスマルチフォーカル』は使用頻度はかなり減りました。中間距離の見方の不満がさけられないことと、乱視タイプがないためです。

近方の焦点が30cmのタイプは、とにかく近方重視の方の選択肢にはなります。

また、コスト重視の患者様には、『シンフォニー』と『テクニスマルチフォーカル』をそれぞれの目にくみあわせる方法もあります。

 

 

 

 

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