来春、参天製薬からレンティスコンフォートというまったく新しい眼内レンズが発売になります。今までもレンティスMプラスというタイプのレンズは一部の医療機関で使用されていましたが、個人輸入の自由診療で、片目70-80万円以上と高額でした。

レンティスコンフォートは、保険診療で使用できるため、通常の白内障手術と同負担で使用できます。特徴は、下方に+1.50Dの近用部をもっているため、遠方にくわえ、中間もかなり見えることです。

自由診療の多焦点レンズ：シンフォニーやアクティブフォーカスの能力を狙って開発されたようです。ただ、シンフォニーの加入度数が+2.75Dから、アクティブフォーカスの加入度数が+2.00Dからですので、中間・近方の見方は比較的弱いと考えられます。

しかし、保険診療内で、通常のレンズと同負担で使用できる患者様へのメリットは大きいです。

当院では、現在通常の単焦点レンズでは、マイクロモノビジョン法を取り入れて、左右で0.5D程度の度数差をつけて、見える距離を広げるようにしています。

マイクロモノビジョン法と、レンティスコンフォートが,どちらが中間から近方の見方で優れているか、見極めて導入したいと思います。